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第34話 彼女の匂いを覚えている俺は、かなり変なのかもしれない

last update publish date: 2026-09-22 15:30:58

第34話 彼女の匂いを覚えている俺は、かなり変なのかもしれない

 人の相談に乗るようになってから、自分のことを考える時間が増えた。

 あまりありがたい変化ではない。

 小松先輩が元恋人の柔軟剤の匂いを忘れられないと言った時、俺はかなり自然に理解できた。

 匂いと記憶が結びつく。

 その人がいなくても、同じ匂いだけで思い出す。

 そこまではいい。

 問題は。

 俺の場合。

 陽菜が今使っている洗剤。

 シャンプー。

 ミルクティーを飲んだ日の甘い匂い。

 運動したあとの汗。

 日焼け止め。

 雨の日の服。

 陸上部のバッグの布地。

 細かく分ければ、かなり覚えている。

「……俺、普通に気持ち悪いな」

 昼休み。

 学食へ向かう途中。

 自分で口にしてしまった。

「何が?」

 隣を歩いていた陽菜がすぐ反応する。

「独り言」

「聞こえた」

「忘れて」

「無理」

「最近そればっかりだな」

「で、何が気持ち悪いの」

「言わない」

「何で」

「本人に言いづらい」

「私関係?」

「かなり」

「じゃあ余計聞く」

 面倒な流れになった。

「あとで」

「いつ」

「昼食ってから」

「今じゃ駄目?」

「腹減
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